《MUMEI》

彼はいったい誰だったんだろう…



授業はそっちのけで
あたしはずっとそのことを考えていた



顔は見たことない
でもあの声は
聞いたことあるような気がするの













『ケータイ拾ってくれた子じゃないの??』



昼休み、お弁当を食べながらなつきは言った


『ケータイ…??
あー!!そっか!!
プロフィールとか見たら
名前わかるもんね!!』



そーか、だから声を聞いたことがあるのかも
後ろのバスケトークの子!!



『早く返してもらいなよー
メールや写メとか見られちゃうぞ〜』


いたずらっぽく笑うなつき







…それは困る








まだあの中には…







だまりこんだあたしを見て
なつきは何か悟ったのか
急に真剣な表情になってあたしを見つめる




『凜、あんた、まさかあいつとのメールや写メ
まだ保存したままなの??』






…うーわ、核心ついてきたか






あたしはゆっくり頷いて答える






『…うん』



なつきはため息をつき言う



『忘れるんじゃなかったの??
あんなひどいことした奴なんだよ??』



…そんなのわかってるよ



『あんなろくでもない奴早く忘れなきゃ』



あたしだって
そう思うよ



『もー1か月も前のことなんだから
そろそろ踏ん切りつけなきゃいけないんじゃない??』








『…わかったようなこと言わないで!!
あたしだって…
さっさとあんな奴忘れたいんだから!!
でも…でもできないから…!!』





…気がつくとあたしはなつきに向かって怒鳴ってた
びっくりしてあたしを見るクラスのみんな
あたしは恥ずかしくなって教室を出た








あたしはそのままか学校を出た
授業を受ける気にならなかったから


あたしは高校の近くにある河原に寝そべった
この前見つけた
まだ誰にも教えてない
あたしだけの秘密の場所







もーやだ
なんであんなこと
なつきに言ったんだろ…
ほんとに…言うつもりじゃなかったのに…



『…ヒック…ヒック…』



なんか涙がでてきた
あんなこと言っちゃって…
もう元に戻れないのかなあ…

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫