《MUMEI》
遭遇
只今の時刻午前8時53分。


「…無理だ…。間に合うわけない…」


私の名前は鈴木詩乃。


今日は念願のワイミーズ高校の入学式…。


入学式は9時からはじまる。あと5分で電車はくるけど9時前にあっちの駅に着いても学校まで10分はかかる。


「あぁ〜〜〜!!!!早くワイミーズ高校に行かなきゃ行けないのにぃ!!!」


私は人目も気にせず叫んだ。


沢山の人が振り向いた。


でも何だか様子がおかしい。


皆口々に「すごい」とか「金持ち」とか言っている。


「…!!」


顔を上げてみると一台の立派なリムジンが私の目の前に停まっていた。


「お嬢さん。ワイミーズ高校まで行きたいのですか?」


老紳士がリムジンから降りてきて私に話しかけた。


「…?」


「私達もそちらへ向かうのでよかったら乗せていきますよ」


「…え…なんか悪いですよ」


…だって…知らない人だし……ほんとにワイミーズ高校まで連れていってくれるかわからないし…。


「人が親切に言ってるんです。素直に喜んだらどうですか。それに…」


「…!!?」


老紳士は運転席に戻っていていつの間にか猫背の男が隣に立っていた。


「…うわぁっ!!」


男は急に私を抱えてリムジンに乗り込んだ。

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