《MUMEI》

AM5:04





まだ街が眠っている時間帯。





静かにケータイが鳴る。…友達の夏々からだ。





「はーい??」





「佑実また、どっか行ってるでしょ??あんたの母さん、あんたのコト探してたよ。」





「…うまく言った?」





「私の家に泊まりにきてます…私ってかなり友達想いっ!!」





夏々はちょっと怒ってる様子。





「ありがと。」





「どーいたしまして。…でどこにいるのよ?」





やっぱり聞くよな…。





「…バイトに行ってた。」





「バイトはいいけど、危ないコトすんなよー。」





「はーい。」





少しの罪悪感と共に返事を、した。





夏々は中学からの腐れ縁。サバサバしていて、新しい物好きで、お節介なくらい世話焼き。





そして、





私を理解してくれる大切な親友。

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