《MUMEI》

途端に凜の顔がひきつる


『…なんで??』


しかめっ面で
でも不思議そうに凜は聞いてきた


『うーん…なんでだろ??
おもしろいから??』


『…何それ!! 返してよ!!』


少し怒りだす
でも俺は構わず続ける


『そんなに見られたくないものでもあるんすか??』


そう聞くと黙る凜

わかりやすい
図星だな


『何??メールとか??
なら俺がしっかり見ときますよ〜』


からかうと凜はほんとに怒ったように言う


『ちょっと!!絶対やめてよね!!』


『さーね…
おっ!!時間切れー!!
じゃあまた明日、凜!!』


『あっ!!ちょっと…!!』




俺は裕也を待つために
電車を降りた



ドアが閉まる



ふてくされた顔の凜を見送る






よしっ!!!
今日はなかなかだったな!!
ちょっと怒らせたけど
べつに気にしねえし





…でも最初はちょっと調子くるったかな…
あんなふうに笑うんだな






『おっ今日は普通じゃん』


裕也が声をかけてくる
俺は笑顔で今日の出来事を話した



『お前バカ??
なんで怒らせてんだよ』


呆れて言う裕也


『だいたい…なんでそんなからかおうとするわけ??
べつに普通に返せばいいのに』


その言葉に俺は返事に困る



…そーいやなんでだろなんでこんなにムキになってんだ??



何も答えない俺に
裕也はため息をつきながら言う


『お前も精神的に子どもだよなー
小学生かよ』


『…どーいう意味だよ??』


むすっとした俺につづけて話す裕也


『好きなんだろ??
さっさと気づけよ』









『…はっ!?』


しばらく沈黙して
やっと出た言葉



好き??
俺が??
坂下凜を??


『ありえねー…!!』


『いや、ありえなくないし
お前、普通に恋してんじゃん』


淡々と話す裕也


『まあ認めたくなくても
そのうち認めざるを得ない時がくるんじゃね??』












いや…俺は認めん!!
絶対にそんなこと認めねーぞっ!!!

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