《MUMEI》
やっとつかまえた恋人(祐希視点)
気付いたら、俺は同性しか恋愛対象にできなくなっていた。


高い声や、あちこち出ているふにゃふにゃした身体よりも、自分と同じような低い声で、どこも平らな硬い身体に欲情している自分がいた。


おかしいとは思ったが、どうしようもない事だと割り切った。


中学の時には、『彼氏』もいて、15の時に、男同士でも肉体関係になれる事を知った。


そして、高校の入学式。


―慎に会ったんだ。

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