《MUMEI》

「…え?」


クリーンルームに入る直前では、エアーシャワーを浴びる。

その風の音で、聞き間違えたかと思った。


いや、…思いたかった。


「課長って、志穂さんの中学の同級生なんですよね?」
「志穂さんて、高山?」


五十嵐は、頷いた。


(嘘だろ…)


今一番聞きたくない名前だった。


「何で五十嵐が、高山知ってるんだ?」
「この前、チームの飲み会で会ったんです」

(チーム?)

首を傾げる俺に、五十嵐が続ける。

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