《MUMEI》

「車のチームです。車好きが集まって、情報交換したり、峠行って走ったり、イベントやったりするんです」

そういえば、五十嵐の車は、車高が低く、内装も凝っていた。


「高山が、そのチームに?」


イメージが合わない気がした。

「昔いたみたいです。たまたま、昨日は空いてて、呼び出されたって言ってました」
「そうなんだ」


「すごい、偶然ですよね」
「そうだな」


その時、仕事の始まりを告げるチャイムが鳴った。


「じゃ、今日も頑張るか」
「はい」


俺達は、それぞれの持ち場につき、作業を開始した。

(偶然…だよな?)

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