《MUMEI》

そして、日曜日。

俺は、早目に家を出た。

―二人が先に会わないように。

この前みたいに、祐希が高山に殴りかかるかもしれないと思ったからだ。


祐希は大丈夫と言ったけど、俺はやっぱり心配だった。


俺の家からは、東口が近い。


西口に行く為に、連絡通路階段を上がる。


丁度、女子高生の集団とすれ違った。


「西口の二人、見た?」

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