《MUMEI》

「はっ…も…」


息苦しくて口を開けた俺に、祐希は舌を入れてきた。

「…んっ…」


先程とは違う、深いキスに、俺は思わず声を上げた。

(高山…いるのに…)


俺からは、高山の姿は見えない。


ボーとする俺の耳に…


ロックナンバーのイントロが流れてきた。


そして、高山が、歌い出した。

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