《MUMEI》

「この子は魔法が使えるんですか?」


「はい…。」


「この子は魔族ですか?でも…。」


男性はテンアの耳を見ていた。


『違うんです。テンア…、俺たちと同じ猿族なんです。』


「猿族…。猿族は魔法が使えるんですか…?」


『使えるのはテンアだけです。』


「この子には魔族が少しでも流れているんですか?」

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