《MUMEI》 「気にすんなよ」 「…うん」 祐希は落ち込むと、捨て犬みたいにしょげる。 (可愛いな…) 不謹慎だが、そう思う。 時々、短気になるが、祐希は基本的に優しい。 高山とは出会いが出会いだったから、ああいう態度だったが… 「今度、会った時、訊いてみればいいだろ? それより…」 俺は、軽く祐希の頬にキスをした。 「今日は何もしないのか?」 「…それとこれは、話が別」 祐希は、ちょっと照れて、俺に覆い被さってきた。 前へ |次へ |
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