《MUMEI》

いつもの週末。


いつもの祐希のアパートでの、二人きりの時間。


あれから、高山から連絡は無かった。


元々、今の時期は忙しいと言っていたが…


(やっぱり会いたくなくなったかな?)


少し寂しく思っていた。


口に出さなくても、祐希もそんな感じだった。


「あれ、服着ちゃったんだ。残念」
「もう、体もたねぇよ」


風呂上がりの祐希が、腰にバスタオルを巻いて出てきた。

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