《MUMEI》 「祐希さ…」 「ん?」 「さっき、途中で、何、考えてた?」 「え?別に?」 祐希が右手で頭をかく。 …嘘をつく時の、祐希の癖だ。 「…祐希?」 「はい…」 つめゆる俺に、祐希はチョコンと正座をした。 叱られた、大型犬。 犬耳の、幻覚が見えた。 (いけないいけない) 可愛いからと、ここで、甘やかしては、いけない。 「…考えてた」 祐希が、消えそうな声で、ポツリと白状した。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |