《MUMEI》




「…それ、マジ?」
「マジ」


祐希の顔は、真剣だった。

右手で頭をかかないし。


(それが、本当なら…)


高山が、普通に、結婚できるはず、ない。


「あの時は、理由なんか気にならなかったけど…」
「…」


「あのさ、祐希」

「ん?」


俺は、祐希に高山が結婚と離婚をした事を伝えた。


祐希は驚いた様子だった。

「つーことは、その辺に、理由があるかもしれないな」
「…うん」


しかし、さすがに、今回は、高山本人に理由は聞きづらかった。


でも…


意外な事件がきっかけで、俺達は、理由を知ることになる。

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