《MUMEI》
ようこそ白鳥相談事務所へ
 
 
それは未来永劫忘れる事の出来ない光景になった

月明かりが墜ちる街路樹
秋風に揺れる金色の髪
見る者を吸い込むかのような朱く紅く赤い真紅の瞳

一段と強い風に前髪をなぶられる
漆黒より尚深い黒色のスカートが優雅に舞う
月明かりが墜ちる街路樹
俺は呼吸すら忘れていた

「なに? あんまりジロジロ見てると殺すわよ」

そう―――
この世界は非現実的な事で満ちている










【ようこそ白鳥相談事務所へ】

 1、滅師の仕事









 

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