《MUMEI》
ようこそ白鳥相談事務所へ
 
 
因みにレベルなんてのがある。そしてそれに応じた仕事が回される。
例えば初心者丸出しな滅師に熟練者でも手に負えない現象の解決なんて仕事を回す事は出来ない。
現象とは、悪霊や魔物等も含まれる。そのテの力が無い者には姿を捉える事すら出来ないこういった現象。
レベルの低い滅師が返り討ちにあって命を落とす事も珍しい事では無い。

滅師はそう多くない。限りある能力者達だ。力を持っていても開眼せずに生涯を終える人が殆どだ。無駄に命を散らされたらあっという間に人手不足に陥ってしまう。
その為のレベルである。

そうそう、このレベルはGから最高位のS++まである。
強さを解りやすく例えるなら
B>>B->>C+>>C>>C->>D+
と言った具合。つまりD+から一ランク上がるとC-になり、そこから更に一ランク上がってようやくCに至る。
最高ランクのSだけはS++という位がある。それが最高位。
前までは居たようだが現在はS++のランクを持つ者はいないようだ。

因みに社長はB。
内藤さんはA-らしい。
自分も3ヶ月前にめでたくこの名も無い組織に在籍した。
………勿論現ランクはG。

白鳥事務所に仕事が余り回って来ない原因はランクの低い俺にあるようだ。
それに関しては社長には申し訳無いと思う。
ランクの高い仕事は相応に命の危険が伴うが、報酬はでかい。
本来ならBの社長にはB+C+までの仕事が回されて来る筈なのだが、何故かレベルが俺に合わせられてしまいFやG+の仕事しか最近は回って来ない。
ランクBの社長にB等の仕事を回すと社長の他にその部下であるランクGの俺が付いて来るから危険と判断されて、そんなカンジになってると内藤さんから電話で教えて貰った。
社長はその事について何も言わない。それは社長なりの優しさだと思ってる。

だから自分は早く場数を踏んで社長のランクに追い付きたい。そう、常日頃思っている訳だ。
 
 
 
 

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫