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《MUMEI》 『…いや!!! 違うよっ!! あたしは…べつに…』 段々声が小さくなっていく (…ははーん…こっちもかー) 裕也はおもしろそうに凜を見つめると コートのほうを指さして言った 『周、バスケ上手いんですよ 中学のときから一緒にやってますけど あいつ以上にいいガードは見たことないっす』 あたしは裕也くんが指さすほうを見た 『…そーなんだ』 ガン見してるのに 周はいっこうに気づく気配がない 『…あいつ、悪い奴じゃないんですよ』 裕也が話しかけてきたので 凜はまた裕也のほうに向きなおる 『ガキなんですよね、まだまだ ほら、小学生のときって好きな子からかったりして楽しむでしょ?? それと一緒です、凜さんにしてること』 そう言ってニコッと笑う裕也 『だから嫌な奴とか思わないでくださいね』 そうなのかな… あたし… 『…周にはもしかしたら嫌われるのかなって思ってたの』 『えっ!!?』 目をまんまるにさせる裕也 『だってケータイ返してくれないし…』 (…ほーらあのバカ 勘違いさせてんじゃんかよ) 裕也は自分の髪をクシャクシャさせため息をついた 『ありえないっす!! 俺が言うんだから大丈夫です!!』 自信満々に言う裕也に 『そーかな…?? まあ…あんな奴どーでもいいけど!!』 と言い残して あたしは体育館を出た 委員会中、なんで周があんなに意地悪するのか考えていた 初対面だし、嫌われるようなことはしてないはずだけど 嫌われてるとしか思えなかった …なんだ、嫌われてるわけじゃないのか …良かった …ん!!? なんで“…良かった”なの!!? べつにあんな奴どーでもいいじゃん!! 関係ない、関係ない!! と言い聞かせて あたしは学校を出た この時、あたしは後ろに人影があったことに まったく気がつかなかった 前へ |
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