《MUMEI》

オェ’
―吐きそう ―
オェェェェ
「早くしろよ。」
「うん・・・・・・・。」
ハァハァハァ
―ヤバイ。今日もだ。―
「ほら、早く入れよ。」

「うん。」

そう、私が入ったのは、檻の中。

私は、毎日このなかにいる。

私は、たまにしか学校へは行かない。行きたいが、行かせてもらえない。


この男がいるから・・・・・。

ハア・・・・。

私はこの檻のなかが唯一の居場所。

この男は私の父親。
自覚ナシ。最悪の父親。
無職。母親とは、離婚。

金がないから、たまにしか学校へは行けない。

どうしようもない。

私は、名前がない。
学校で呼ばれているのは、ダブン父が勝手に決めた名前。

仮の名前は
菜畑 秋 ナハタ アキ

でも母がいたころは・・・
違う名前のような気がした。

私は一生、檻の中。

心も檻の中。

次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫