《MUMEI》

ハァハァ

私はひたすら道を歩いた。

―病院だ―

力が抜けた。


気がつくと、病院の中にいた。
運ばれたらしい。

ハァハァハァハァ

まだすごいねつ。

看護士さんが言った。
「39度8ぶもありますよ。安静にしていてください。」

「でも家に帰らないと・・・」

「ダメです。」

「はい・・・・・・。」

「それと名前は?。」

「菜畑 秋です。」

「秋ちゃんか。よろしくね。菜畑・・。私も菜畑なのよ。」

「同じですね。」

笑って菜畑さんは、帰って行った。

「オーイ。秋。何で帰ってこなかったんだ。早く帰るぞ。」

「うん・・・・・・。」

私は結局歩いて帰った。

「水だ。今日はこれが食事だ。」

「うん・・・。食べるよ。」

また檻の中。

―名前ほしいな―

ふとそんなことを思った。

ハァハァハァハァハぁ

まだ治らない風邪・・・・。

ハァハァハァ

ゴクん

吐息は
普通に戻ってきた。

私はだんだん眠くなってきた。

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