《MUMEI》

いつの間にか私は寝ていた。
私の体の上には毛布がかけられていた。

「水でも飲もうかな・・・。」

「秋−。今日は学校行っていいぞ。」

父は汗だくで言った。

「本当?」

「ああ。」

「じゃあランドセルに教科書入れてくるね。」

「ああ。」

「行ってきます。」

父はもういなかったが・・・。

外へ行くのは一週間ぶりだ。

「急いで行こう。」

キーンコーンカーンコーン

久しぶりの教室。

ザワザワ ザワザワ

ガラガら

「あれ、秋ちゃん。久しぶり。」

「夏樹ちゃん。久しぶり。」

「どうして、一週間も休んでたの?」

「アハハ。風邪ひいてて。」

「へぇ―――。災難だったね。」

「うんQ。」

休んでたから内容チンプンカンプンだった。

―グハ。疲れた。―

檻に帰ってきた。

あれ・・・・・

父はいつも通りいなかったが・・・そのかわり手紙がおいてあった。

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