《MUMEI》
赤松と芽依
茶圓寺芽依は悩んでいた。



今日の制服のリボンを赤にするか青にするかで。



芽依の通ってる高校は赤いリボンと青いリボンがあった。



どちらをつけてもいいことになっている。



その結果、その決まりが芽依を苦しませていた。



「…赤も可愛くていいしな…青もカッコいいしなぁ…ブツブツ」



ガチャ。



「芽依お姉ちゃんっ!愛お姉ちゃんが来てるよっ。」



「もうっ?早いな〜愛ちゃんは…。」



まだリボンを決めていない。



時間は過ぎて行く。



「もういいやっ!愛ちゃんに決めてもらお。」



急いで家を出た。



「愛ちゃん、おは「もう8時すぎたわよ。あんたのせいで遅れるじゃない!!」



愛ちゃんに引っ張られ学校に到着。



「やった〜間に合った〜。」



「よかっ…キャッ。」



芽依の目の前を自転車が通ろうとした。



運悪く衝突事故。



「いってぇ…」



ぶつかってしまった男の子が言った。



「大丈夫ですか?!」



芽依が言う。



「擦っただけだから…そっちこそ大丈夫?」



「はい。私はどーもないです。」



「そっか…よかった。」



男の子は小さく呟いて、自転車に乗り直して行ってしまった。



「大丈夫?!」



愛ちゃんが言う。



「どーもないです。」



「よかったね。怪我しなくて。…って言うか誰だよアイツ。」



…赤松くん。



自転車の後ろに書いてあった。



「今日、リボン赤にしよー。」



鞄の中をゴソゴソ探る。



「まだ決めてなかったのっ?」



「だって両方とも良いんだもん。」



赤のリボンを付けた。



優柔不断は治りそうにないけど。

前へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫