《MUMEI》

「遅くなってすみません。でも出来ましたよ。」


「おぉー!美味そう!」


綺嘉は飛んで椅子に座った。


紫吾はテーブルに近づき、ケーキを覗き込んだ。


『見た目はプロ並みだな。』


「そうですね。」


塁羅は冷たく言い、右手の人差し指の先に、赤紫色の光を放った。


塁羅はタルトの上をなぞるように、光でカットしていった。

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