《MUMEI》

「「うまそう…」」

並べられていく料理達を見ながら、俺と祐希は声を揃えて呟いた。


目の前には…
生野菜サラダ
蒸し鶏
エビチリ
青椒肉絲(チンジャオロース)
回鍋肉(ホイコーロ)
青じそ餃子
カニ炒飯(チャーハン)
麻婆(マーボー)豆腐
があった。

志穂の病室に行ったのが、夕方四時。

今は、それから二時間経っていて、丁度、夕飯時だった。

ちなみに、その間、俺と祐希の腹には、ペットボトルのお茶しか入っていなかった。

「これ、秀先輩が?」
「仕込みだけな。本当は仕上げもやりたかったけど、付き添いがあったし。
でも、味は保証するぞ」

秀先輩は得意気に笑った。

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