《MUMEI》

でも、まあ楽しみも出来たしな。






抜いた後の表情の写真なんてどんなんだろ?




聞きはぐったが鼻歌終わってから抜いたのか、鼻歌歌いながら抜いたのか…いや、抜いた後鼻歌が出たのか?






いや…下手につまんねー事聞いて寄り戻すの延長されても堪んねーし…止めておこう。













「何むくれてんだよー」





「むくれてんじゃねーよ、怒ってんだよ!全く勝手な事しやがって!」





俺は本当に本気で怒ってんのに佐伯は涼しい顔で生中二杯目を追加しだした。





俺も腹立ちながら後に続く。




「はいお土産」



「有難よ」





見たことのある包装紙をガサガサあけると小さな巾着が出てきた。




「は?何だこりゃ、十字架??は??」




ちーせー袋の中から何とも可愛いらしい十字架のネックレスが出てきた。




「お前、これ俺にしろってゆーのか?だいたい短くて首に回んねーんじゃ…あ、回った」





とりあえずわざわざ買って貰ったんだからつけてみせてやる。

「ぷ…アハハハハ!
に、似合わね!!ばっかみてー!!ヒー!
ヒャハハハハ!!」





佐伯はテーブルをガンガン叩きながら涙を浮かべて爆笑している。



「な!失礼な!!いや、こら!笑ってんじゃねーよ!」




「だって〜!アクセここまで似合わねーとは!ご、ごめーん!止まんねー!ヒーッ、くくくっ…」




「クソ!ムカつく!!あーもう返す!」





乱暴に外して袋と一緒にテーブルに叩きつけてやる。




「ははっ…、あれ?珍しい、そのリング…クロムハーツじゃん?秀幸アクセ好きじゃなかった筈なのに…」





「おい!俺が好きじゃねーの分かっててこんなモン買ってきたんかよ!お前アホだろ、全く…、意味分かんねーよ…ったく」





俺はリングを外して佐伯の前に差し出す。



「これ買ったらいくらすんだ?」




佐伯は俺からリングを受け取りまじまじと見だす。



「なんだ、貰いもんか…、そうだよな、自分で買うキャラじゃねーよな…
あ?うーん?…これ確か日本未入荷モンだな、買ったら15万位だろうけどなかなか手に入んないやつだぞ?」




「はー?そんなにすんのか?いや、未入荷?裕斗の奴何もそんな事言ってなかったぞ?」




「え?裕斗君から?」






びっくりしてる!何で、何でびっくりされなきゃなんねーんだ。

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