《MUMEI》
反省
12月31日。

大晦日。

一年の終わりと始めを二人で過ごす為に、俺と祐希は志穂のクリスマスプレゼントを使い、温泉旅館に来ていた。

志穂には…
何度かメールをしてみたが、未だに返事が無かった。
以前、年末年始はリゾートホテルでバイトだと言っていたから、忙しいのかもしれない。

それに、この前の俺の告白をきっと気にしている。

(いいさ、まだ、時間はある)

俺は、諦め無かった。

(それにしても…すごいな)俺は、キョロキョロと案内された部屋の中を見渡した。

祐希は荷物を置くと、部屋のチェックをしている。

俺達が通されたのは、離れにある一室。

俺が座っている掛軸や生け花が飾られた机のある部屋の他に、ふすまで仕切られた寝室用と思われる部屋がある。

「おい、慎。来てみろよ」「何?」
寝室用の部屋の奥から、祐希の声がしたので、行ってみた。

「わ…」
「源泉かけ流しだってさ」
そこには、檜の露天風呂があった。

ちなみに、ちゃんと、ユニットバスではない、部屋風呂もあったから、俺はかなり驚いた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫