《MUMEI》
決意表明
俺が意識をとり戻した時、既に新年になっていた。

「あけましておめでとう」
「…おめでとう」

祐希の言葉に、俺は小声で答えた。
…祐希が明らかに不機嫌だ。

「さっきの、何?」
「?」

俺は祐希の言う『さっきの』の意味がすぐにはわからなかった。

「『お前も』って何?」

(しまった!)

俺は思わず口を押さえた。
「どういう、意味?」
祐希が俺の顔を覗き込む。
「そ、れは…」



「それは?」
祐希はまっすぐ俺を見つめている。

俺は、覚悟を決めた。

―俺の決意を、全部祐希に、…話す。

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