《MUMEI》 どうせ出席日数は足りるから、 昼からの授業には出ないことにした。 売店でパンを買って、いつもの場所へ向かう。 ゆっくりと階段を上る。 ポケットの中の鍵を取り出し、鍵穴に差し込むと カチリ、と音を立てた。 ドアノブに手をかけ、回す―… ガチャっ!! …………?? 開かない… 俺は、鍵を抜いてドアを見つめる。 屋上のドア。 立ち入り禁止だし、使われてないはずなのに…。 鍵、かけ忘れてたか? もう一度鍵を差し込み、ノブを回す。 キィ… ドアは、鈍い音を立てて開いた。 前へ |次へ |
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