《MUMEI》 (そういえば…) 志穂からは、手書きの年賀状は来ていたが、メールは相変わらず来ていなかった。 (健志なら、知り合いだし…) 俺は、志穂にメールを打ってみる事にした。 『年賀状ありがとう。 最近メール無いけど、仕事忙しいのかな? もし空いてたら、明日、健志と飲みに行くんだけど、一緒に行かない?』 「…こんなもんかな」 俺は、送信ボタンを押した。 … … (おかしいな) 志穂の性格からして、行く行かないは別にしても、こういうメールはすぐに返信する筈だった。 ―しかし。 何故か、その夜は、何度携帯をチェックしてみても、志穂からの返信は無かった。 前へ |次へ |
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