《MUMEI》 ―次の日の夜。 結局、俺は、一人で待ち合わせの居酒屋の看板前に立っていた。 健志は、時間通りにやってきた。 「よ、慎!今年もよろしくな」 「おぉ、よろしく!」 俺と健志は、軽く手を上げて挨拶を交わすと、店内に入った。 店内は、団体客がいるようで、混雑していた。 どうやら、同級会をやっているらしい。 「今年もまたやらなきゃな〜」 健志はその様子を、チラッと見ながら呟く。 「頑張れ、幹事」 俺は、健志の肩をポンと叩きながら、応援した。 「去年は盛大だったし、高山さんというサプライズイベントもあったしなぁ」 「ま〜な」 あれを超えるインパクトは、相当難しい。 「高山さんと言えばさ…」 「…うん?」 …どれの事だろうと、俺は志穂の身の回りに起きた出来事を思い返してみた。 しかし、健志の口から出たのは、予想外の言葉だった。 前へ |次へ |
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