《MUMEI》

「やっぱり、いくら可愛い系でも、男を押し倒しても、つまらないですね」

自分で押し倒しておいて、徹はそう言って首を左右に振った。

そして、俺から離れる瞬間、耳元で―

「従姉妹同士でも、結婚できるんですよ?」

と、囁いた。

俺は、その言葉に、体が硬直してしまい、そのままソファーにしばらく仰向けになっていた。

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