《MUMEI》 志穂は、遊園地で、キスと告白をされた事を。 …慎は、寝ていると思っていたが、実際は『寝たふり』だったらしい。 俺は、慎の決意と、それに同意した事を。 それぞれ、話した。 「…それで、いいの? 祐希君は」 「いいも何も… 慎が望んでるんだから、仕方ないだろ。 だから、お前は、お前も慎が好きなら、慎の望みを叶えてやれよ」 「でも…」 俺は、志穂の胸元を指差した。 「『それ』、驚きはするだろうけど、『それ』くらいで、慎はお前を嫌いにならないぞ」 「…本当に?」 俺は、頷いた。 そして… 「慎の恋人の俺が言ってるんだから、間違いない」 と、続けた。 その言葉に、志穂が笑った。 前へ |次へ |
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