《MUMEI》

「慎の、…H」

そう言って、志穂は、ベッドの下に落ちていたシャツワンピースを引き寄せながら、俺を睨んだ。

顔を赤くして、頬を膨らましながら言われても、迫力は全く無かった。

「志穂が悪い。…俺を刺激するから」
「そんな事、してない!」
「はいはい」

俺は、落ちていたTシャツと下着を身に付けた。

「シャワー、一緒に浴びる?」

「…後でいい」
「じゃ、お先」

俺は、バスルームに向かった。

(ヤバい、可愛い過ぎる。
何、あの生き物…)

俺は、シャワーを浴びながら、志穂のいろいろな姿を思い出しては、顔がにやけてしまった。

(おっと)

あんまり考え過ぎると、また体が反応してしまうから、俺は途中でやめた。

(それに…)

昼近くになったら、祐希と徹が来る。

俺は、脱衣所で、着てきた洋服に着替えた。

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