《MUMEI》

「彼女です、俺の。じゃあ!」

そう言って、本当に、徹は出ていってしまった。

(何だったんだ?!あいつは!)

俺は、一人呆然としていた。

志穂は、何か考え込んでいるようだ。

「あ〜慎? 志穂も。これから俺が話す事、よく聞けよ?」

そして、祐希は昨晩徹から聞いた話を、語った。

「「…」」

その内容に、俺と志穂は絶句した。

「…マジ?」

俺の言葉に、祐希は深く頷いた。

「ありえない話じゃないわね」

志穂は、すぐに納得した。
そして、俺達は、最強キャラ―
高山家の女王様。

志穂の母。

高山 果穂(かほ)と、対面する事になった。

ちなみに、その夫で秘書の大志(たいし)も、同行している。

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