《MUMEI》
きっかけ
―そして現在―

『あっ…だめ!!』

思わず叫んだ。

そう言われてびっくりして固まっているのは、佐久間結衣(サクマユイ)。

B型、身長は高い方、彼氏なし、好きな人あり。

みんなを引っ張っていく統率力のある子(本人に自覚なし)。

明るくてムードメーカーでもあるけど、マイペースだったり気分屋だったりな面も。

クラスは別だったけど中1からお互いほんのり顔見知り程度で、現在中2で同じクラス。

今は2年になって2週間が経った頃。

「っ!!…びっくりしたぁ〜。」

『へへ、ごめんねっ。』

「んーん、大丈夫!それより一葉、予知能力ってやつじゃね?!」

半分茶化すように結衣ちゃんに一葉と呼ばれたあたし、大島一葉。

オオシマイチハ。

漢字を見ただけで、だいたいの人が初対面ではカズハと呼ぶ。

2年に上がり担任になった広田も、その日に名簿を見ながら「オオシマ…カズハさん?」と呼んでくれた。

イチハです、と修正するのはもう慣れた。

O型で、彼氏なし、好きな人はこの時点ではいない。

身長は…低い…。

人見知りで、相手に完全に慣れるまで時間がかかる。

どちらかと言うと聞き役かな。

その割には、害のなさそうな顔をしているのかなんなのか友達はすぐ出来て、友達作りの面では寂しい思いをしたことがない…。

今でも不思議。

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