《MUMEI》

と言うのも、広田はこの年度に別の中学校から転任して来て2−Eの担任になったばかり。

そして前からそうであったよう、にこちらでもバスケ部の顧問になっていた。


広田が初めてバスケ部顧問として体育館に入って来た日。

ゴゴゴと戸が開いて広田が入って来た時のバスケ部の反応。

光先輩
「え、なに、あれが新しい顧問…?」
茉奈さん
「言ったじゃんっ、転任してくるって…!」

「あれって一葉んとこの担任だっけ…?」
一葉
「うん…ね、サユ…。」
サユ
「うん(笑)うっわ、マジで来た…。」
男子キャプテン
「ちょ(笑)誰あれ。」
桐子
「ヘックションッッ…ふぁあ。」

ヒソヒソヒソヒソ。

結局、ほんの数名がまばらに挨拶をした程度。

それに比べてバレー部は。

全「こんにちはー!」

広田は「はい、こんにちは〜。」と軽く手を挙げる事で部員に返し、顧問には一礼した。

その日はバレー部の他にバドミントン部、両者の隙間で細々とやっていた卓球部がいた。

そこでバスケ部員を集めた広田が開口一番に放ったセリフ。

すーっと軽く息を吸ったかなと思うと。







「挨拶もろくに出来ないような根性腐ってる奴等にスポーツなんかやる資格ねえぞごらああああぁぁ!!!」

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