《MUMEI》







いや…


まじで…





(…ぷっ…くくっ)


だめだよ…サユ…





空気が…



空間が…







ぶおおぉ〜ん。


これは飛行機。











凍った。


時間が止まった。


体育館に居た全員が。


手を止めて。


広田を見てる。


口をポカンと空けながら。







その時のサユと言えば…





あたしの肩に顔を埋めながら。


(くくくっ…もう…だめっ…ぷっ…あははっ)


つられてこっちも…


(…ぷっ)


そう、あたしとサユは、笑ってはいけないところで笑ってしまう人種だった。



…幸い、広田は気付いていない。

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