《MUMEI》

王は裸足のままローズに駆け寄る。

「気に入ったぞ。今日はこの城に泊まるといい。部屋はたくさんあるのだ!ローズ遊ぼう!」

王はローズのスカートをめくり上げ、中のペチコートが見える。
ローズは咄嗟にスカートを腿まで押さえた。
その反応を王が手を叩いて喜ぶ。

「ひゃっ、何するのよぅ!」

憤りながらもローズはロイの後ろに隠れる。

「有り難うございます。王、ローズだけではなく私ともお相手して下さいませ。私達の国での遊びをお教え致しましょう。」

ロイはローズの肩を硝子を包み込むように支えた。

「うんうん、今日はとってもいい日。僕いっつも一人でつまらなかったんだ。早く遊ぼうよ!」

二人の手を引き王は急かした。

「王、おわかりですな?」

王の耳元で影の如く従者が抑揚の無い声で囁く。

微量な音量は王しか聞き取れなかった。

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