《MUMEI》

ぬわーっっ!!

ヤバいよ、どう考えたって、どう頑張ったって…

遅刻だ…。

うちの塾は地元では厳しいと評判の塾。

中学生を受け持つ塾で、入塾する際には成績表持参のもと、塾長と面接、入塾テストがある。

あたしは中1で入ったから小学校の成績表を持って…だった。

よくパス出来たなと思う。

面接の日、塾長は間違いなく渋い顔してたし、厳しいかもしれないねぇ〜って言ってたし。

ちなみにお兄ちゃん2人もこの塾に通ってた。
(後で紹介有)



『はぁ〜…。』

今日何度目の溜め息だろ。

塾は8時から。

なんとか走っては来たけど…


現在午後8時9分。


毎回ある授業開始前の小テストが…


現在午後8時10分。


今終わった…。




ガチャ。

誰か居るかな…?

居るわけないか。

え〜と…今日の2年の教室は…っと。


パシッ。


『っっ?!』

「…。」


あ…。


『前田さん…!』

「大島、お前なにやってんだよっ…!」

ヒソヒソヒソヒソ。

前田さんはここの塾の事務員で、生徒から見るとただの雑用ぽいんだけど一応顔の効く塾の人間。

講師ではないのは確か。

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