《MUMEI》

「おまえら本当、くっだらね〜」

「まだ一度も同じ色にならないねぇ…」


友達の山田と、その彼女の麻衣ちゃん。

山田にはもったいないぐらいの可愛い子。

俺のとは大違い…はあ。



「つーかおまえもちょっとは俺に合わせろよなぁ」

「はあ!?栗原が合わせればいいじゃん!」

ほら、この生意気さ。
可愛いセリフの1つや2つ、どうして言えないかねぇ〜…



「てかおまえら、相性最悪なんじゃねーの?」

親友の忠志の一言で、栗栖の動きがピタッと止まった。


「……」

「……」

「…トイレ、行ってくる」

そう言って、栗栖は教室を出て行った。






「バカ貴!!」

「は?!」

「なんで利っちゃんに何も言わなかったの??」

「おまえがフォローしなくてどうすんだよ!!あーあ、栗原、今頃泣いてるぞ〜」


まじ!!??


「忠志も!!さらっとあーゆうの言うなよな!」

「わり…」


俺は、すぐに栗栖を探しに行った。

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