《MUMEI》

なんか今日は…

だるいなぁ…。


あたしの学校でのスタイル。

出された宿題は、その日のうちに学校で済ませる、または当日学校で授業が始まる前に済ませる。

なんでこうするかってのは、単に時間がないから。

真面目な訳じゃなくて。

授業中は…科目によって違うけど、だいたいは寝てる、手紙で遊ぶ、塾の予習、のどれか。


だから、教師に突然当てられると…


「(じゃあこれをね…)、大島さん。」

『はい?』


寝てた。

状況を掴めず…


「問題から黒板に書いてやって下さいね〜。」

『…あっ、はいっっ。』


焦る。


『ど、どこやってたの?(泣)』


教科書すら開いてなくて、隣の男子に聞く。


「じゃあ僕はトイレ行くから。その間に終わらせといて下さい〜♪」


掴みどころのない教師だ。


『あぁ、びっくりした…。』

「あはは、さすが一葉♪」

『結衣ちゃん…はぁ、行ってきま〜す…。』


えーと、これは…。


あ、いつだったか塾でやった…かも。


チョークは…っと。


チビだから、なるべく上に書かないと、って腕を伸ばして頑張る。





あ…。





指からチョークがこぼれたと思った瞬間。












あたしは意識を失った。

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