《MUMEI》 「…。いや、寝るの羨ましいなぁと思って。俺、仮病使って参戦したんだよね♪」 はは。 でも篠崎らしいかも、笑。 篠崎大和(シノサキヤマト)。 1年の時から目立つ存在だった。 クラスは別だったけど、今は一緒。 目立つ理由は、あちこちに友達がいるらしくて…色んな教室に顔を出してはふざけていたから。 決してかっこいいとかプレイボーイだからとかではなくて…うん。 春休みにバスケ部に入部してきて、めきめき上達してる。 1年の時はうちのクラスにも頻繁に遊びに来てたし、あたしも顔と名前くらいは知ってた。 ただ… まともにお喋りするのは今が初めて。 …それを今になってだんだん実感してきて。 『あ、あのっ。』 「ん?」 名前すら呼んだことなかったのに。 『さっき、呼び捨てで…怒鳴って、ごめんなさい!』 「いきなりどーしたの?(笑)」 ありゃ? 『だからね、初めて話すのに呼びす…』 「俺は前から見てたよ。」 『…え?』 「…」 『あぁ、んっと…。よくG(1年の時のクラス番)に遊びに来てた…よね?』 「…。」 こ、今度はなんだ…。 「…知ってた?♪」 『…うん!河野くん(コウノくん)と一緒にいたよね〜。』 「そうそう、あいつ良い奴なんだ。」 ああ、良かった。 「ところで…」 『ん?』 「よろしく、一葉。」 呼び捨て返し? 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |