貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い

《MUMEI》
――商都バスク――
「アルケイン、大丈夫か?」
 傭兵隊中隊長のペリクレスがアルケインの目をのぞき込む。
「全く、油断ならないやつだ」
 そういうと、アルケインはベッドから立ち上がり、二重目蓋を見開いた。
「さて、次の任地を探すとしようか」

 数時間寝ただけで気力を戻したアルケインは、てきぱきと事務処理をこなしていく。
「次の目的地はマリノア共和国の商都バスクだ」
 一二人の中隊長――セリアズ、ストゥ、カラカン、ルイーズ、ペリクレス、アンソニー、ジスカル、グレイ、ナスカ、ニコ、アントニウス、スティッグが頷く。
「この街は国境付近の補給基地として利用されるため、戦略拠点としての価値は高く、長きに渡って襲撃の危機にさらされている。むろん、強力な防衛網が敷かれてはいるが、それを指揮した有能なリーダーが先日の戦いで戦死したために、有効利用できない。
 そのため、この街の防衛指揮官が到着するまで、騎士団と我々が防衛の指揮を執ることになった……」
 ミーティングは尚も続き、彼らは一時の休息を断念した。

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