《MUMEI》 混乱 〈おれ〉おれは、目の前に現れた『おれ』の腕を掴み、歩き出した。 「ど、どこ行くの!?」 『おれ』―蓬田が、訊いてくる。 「―取り敢えず、ひとの居ないとこだ」 そう答えると、おれは歩くスピードを上げた。 『おれ』の姿をした蓬田は、 黙っておれに従った。 …それにしても、自分の手をひいて歩くなんて―… ほんと、どうなってんだよ!!! 前へ |次へ |
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