《MUMEI》

私の言葉に、仲村君は凍りついていた。

「…そうなんだ?」

ダメ押ししてみた。

「そうだよ」

屋代君が、あっさり認める。
仲村君は、無言で驚いていた。

「よかった」

私は、その様子を見て、思わず呟いた。

(これで、『提案』できる)
「は?」

ホッとする私を見て、仲村君と屋代君は戸惑っているようだった。

「安心して。言いふらしたりしないから。その代わり…」

私がする『提案』は非常識だ。

でも、決して軽い気持ちからではない。

全ては、仲村君の、幸せの為に

私は、覚悟を決めて、『提案』した。

「仲村君。私と結婚しない?」

―と。

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