《MUMEI》

日が落ちて、俺らは塹壕の中でレーションを開けた。

「いつもはあんなに不味かったレーションが今日はやけに美味いな…」

マイクが言う。

「あぁ…。」

俺は冗談を言える心境ではなかった。

すぐに横には、死体袋に包まれた部下が並んでいる。

「部下を大勢死なせてしまったよマイク…」

「隊長のお前がそんなんでどうする!ただ、お前はみんな連れて帰るという約束は守ってるだろ?お前は、立派な俺達の隊長だよ。そうだろみんな?」

みんなが一斉に頷いた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫