《MUMEI》 「…みつる!!」 「…かなめ!!」 同時に二つの声が聞こえて、2人の女の人が駆けて来た。 「…おふくろ!?」 「…ママ!!」 同時に答える。 ―…しまった。 横目で蓬田を見ると、 同じく『しまった』って顔してる。 でも、そんなことは気にも留めず、 母2人はおれらに猛突進してきた。 あまりの形相に、師匠も飛びのく。 「…みつる!!」 「…かなめ!!」 ―…あ、やばいやばい!! 「蓬田、避けろ!!」 おれはとっさに叫んだ。 「え??」 蓬田は、驚いておれの方を向く。 おい!!!避けろって―!!! 「…こんの、バカ息子がぁ!!!」 バチィィンッ!!! …あーあ… おれ『避けろ』って言ったのに。 蓬田はぶたれた頬を押さえて、 泣きそうな顔でこっちを見ている。 おれはと言うと、蓬田のお母さんに めちゃめちゃ抱き締められてる。 ―…なにこれ。 前へ |次へ |
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