《MUMEI》
各々 〈おれ〉
「…そろそろ、病室に戻った方がいいんじゃないか??」


師匠の声に、皆が振り返った。



「オレの存在、忘れないでくれよー」



大きな体にはとても似合わない
その情けない表情に、みんな吹き出した。



「あ、皆さんこんなところにいたんですかー」



遠くから医者が手を挙げる。



おれたちはそれを合図に、
それぞれの病室に向かって歩き出した。

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