貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い

《MUMEI》
ヒガシの下敷1
ヒガシ「僕、昔からおとなしくて、当然友達もいなかった。休み時間はいつも一人で教室の隅の机に座っていたんだ…。」

ヒガシ「その日も、いつもみたいに一人で席にいて、教室全体を眺めてた。ただぼーっと、楽しそうに遊んでる男子達を見ていたんだ。」

ヒガシ「『俺の下敷カッチョイーだろ!!』『スゲー!!』『俺のはもっとスゲーし!!』すごく嬉しそうに話してた。そんなとりとめの無い会話の中一人が『見て見て!!』って言って下敷を頭に擦りつけたんだ。」

ヒガシ「何をするのか気になって、僕もじっと見てたんだ。彼が頭から下敷をゆ〜っくり離すと、下敷に髪の毛がくっつき、ほやほやと逆立っていた。」

ヒガシ「僕はそれに心を奪われた。そして家に帰るなり、お母さんに言ったんだ『下敷が欲しい』」

ヒガシ「そのときは、今まで母が下敷を買ってくれなかった理由が分からなかった。でも、翌日すぐに分かったよ。」

ヒガシ「『僕の下敷見て!!』僕、勇気を振り絞って彼らに言ったんだ。彼らはキョトンとして僕を見てた。僕、昨日彼らがやってたみたいに頭を下敷で擦ったんだ。でも、僕の髪は逆立たなかった。」

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