《MUMEI》 『?』 「いいから、早く〜。」 窓の桟(さん)に腰掛けて、浮いた足をバタバタさせている。 『どしたの?』 その隣に付いた。 「いや、ほら。今日は部活もないしさ。」 『篠崎は…』 「あー!ストップ。俺病人だよ?」 『そう…だねぇ…。』 ニコニコしてる。 かわいらしいな〜とは思うけど、決して… 決して、「イケメン」ではない。 「ね、あそこ。まだ雪残ってる。」 『あ…ホントだね。』 まあ、北の大地だし。 ほぼ1日中校舎の影になってるんだろう場所を、窓から眺める。 「ね、上、空。いい感じ。」 『…わあ、ホントだ、きれい!』 ほんっとに綺麗だった。 にしても、なんなんだ…この会話…。 「…体、大丈夫?」 『あ…うん、へーき。』 春だなぁ〜、気持ち良い。 「ねぇ。」 『?』 ただ空だけ見つめていると、篠崎が。 「雲、捕まえにいかない?♪」 『…へ?』 なんて… 「行こ!」 なんてロマンチック。 キュンッてなった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |