《MUMEI》
嫌がらせ?
食事の後は、カラオケだ。
私達は、カラオケボックスに移動した。

「よし、歌うわよ!」
私は、気合いを入れて言った。

カラオケは、本当に大好きだし、…歌には少し自信があった。

部屋に入り、私は、ソファーの奥に座った。

(どれにしようかな〜)

そして、曲を選び始めた。
ドキッ

仲村君が、少し間を空けてはいるが、私の隣に座った。

(冷静に、冷静に…)

私は、平静を装う。

その仲村君の隣に、屋代君が座る。

私は、曲を選ぶ事に集中する為に、ひたすら本とリモコンを見つめていた。

「おい、祐希」
「ん?」

仲村君が、屋代君に話しかける。

私の顔や視線はそのままだったが、耳だけは、過剰に反応していた。

「ちか…ん…ん〜!」

(ちょっと!)

な、な、な…

仲村君の、唇が…

塞がれたような、感じ、の、音が…した。

塞いだ相手は、もちろん、屋代君、だ。

仲村君は、必死で抵抗しているようだが…

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫